技術の特徴
①どこに新規性があるのか?(従来技術と比較して何を改善したのか?)・溝壁の掘削を多軸錘オーガ式からチェーンソー型カッターに変えた。・三点式固定リーダをテレスコピック型クレーンのブーム先端に取り付けた懸垂式リーダに変えた。②期待される効果は?(新技術活用のメリットは?)・懸垂式リーダに変えたことにより、施工機を溝壁に近接させる必要がなくなるので、
狭隘な場所での施工性の向上が図れる。・懸垂式リーダに変えたことにより、施工機の施工基面から
高低差のある箇所への施工が行えるので、施工性の向上が図れる。・チェーンソー型カッターに変えたことにより、セメントスラリーと原地盤の全層を鉛直方向に対して
一度に混合攪拌できるため、均質なソイルセメント壁が造成できるので、壁体の品質の向上が図れる。・チェーンソー型カッターに変えたことにより、従来技術よりも施工機の重心位置を
低く抑えることができるため、施工機の転倒に対する安全性の向上が図れる。・チェーンソー型カッターに変えたことにより、芯材間隔を任意に設定できる等厚のソイルセメント壁が
造成できるため、必要最小断面での壁体の造成が可能となるので、経済性の向上が図れる。・懸垂式リーダに変えたことにより、小規模な設備での施工が行えるため、
機械損料費が抑えられるので、経済性の向上が図れる。
技術の適用条件・適用範囲
①自然条件
・荒天時には施工を中止する。
②現場条件
・標準施工が可能な広さ(200m2以上)を有していること。
機械の組立解体場所10m×25m(250m2)以上、プラント設備スペース6m×10m(60m2)以上、
材料置き場5m×10m(50m2)程度、材料搬入路3.5m以上が確保できること。
作業面積:作業効率の面からは300m2以上が望ましい。
・施工機作業幅
施工時には、施工機の移動範囲に対して、下記作業幅を確保した基盤面の整地されていること。
但し、施工機のテレスコピック型のブームにより広い作業半径が確保できるので、
作業範囲を全て整地する必要は無い。
作業幅:施工機本体幅(施工機寸法表のC参照)に作業余裕幅1.5mを加えた幅以上(150型_4.15m,350型_5.60m,500型_5.9m,750型_6.40m)
・上空制限
基本的に上空制限が設けられていないことが前提となる。
機械高:150型_12.0m,350型_21.9m,500型_26.5m,750型_29.5m
・既設構造物への近接限界
150型 410m
350・500・750型 壁厚500mm以下 565mm
壁厚500mm以上 750mm
・障害物
連続壁の造成を計画する箇所に転石、鉄筋コンクリートなどの強固な地中障害物がある場合は、
事前に移設または除去が可能であること。
・段差施工
施工機設置位置と施工箇所の段差は5m以下であること。
③技術提供可能地域
・技術提供地域については制限なし。
④関係法令等
・特になし。
①適用可能な範囲
・土質
粘性土、砂質土、礫質土(最大磯径10cm以内)、最大N値50以内
・壁厚・壁深度
壁厚250㎜~800㎜
最大深度:20m
②特に効果の高い適用範囲
・粘性土(シルト・粘土)、砂質土を対象とした施工。
③適用できない範囲
・土質(標準歩掛りが適用できない範囲)
最大N値が50を超える土質、またはφ10cmを超える礫を含む地盤。
④適用にあたり、関係する基準およびその引用元
・特になし。
施工方法について
その他の情報
①設計時
・壁体に要求される目標値が定められていない場合は、
ソイルミキシングウォール(SMW)設計施工指針に準拠する。
ソイルセメントの許容応力度: 圧縮=Fc/Fs せん断=Fc/(3・Fs)
Fc:設計基準強度500kN/m2(最大値3000kN/m2)
Fs:安全率 2
透水係数: 1.0×10-6cm/s
・ミニウォール工法技術積算資料に基づいて設計する。
・工事の目的、施工条件、安全性、経済性などを十分に把握して
連続壁の築造に要求される施工設備および管理項目を設定する。
・地盤状況は連続壁の品質に影響するため、土層構成、土質、地下水などについて調査する。
②施工時
・掘削固化液の配合は、現地対象土による室内配合試験で決定して品質を管理する。
・施工基面付近に軟弱層が分布する地盤については、施工機本体が沈下すると、
施工精度や施工性が著しく低下するので、必要に応じ表層地盤の改良を行う。
③維持管理等
・氷点下が続く寒冷地や内陸高地等、昼夜間の温度差が激しい特殊な気候条件下での施工は、
土留め壁面が根切りなどにより露出するとソイルセメント壁面が肌落ち的に崩壊する事があるため、
壁面温度が大きく変化する場所では表面をシート等で養生する必要がある。
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