仮組立情報処理システム「A-sys」2019年3月29日時点

仮組立情報処理システム「A-sys」

技術の概要

①何について何をする技術なのか
・鋼橋の仮組立に必要な仮組立検査表を自動作成するシステム

②従来はどのような技術で対応していたのか
・表計算ソフトとCADソフトを用いて作成していた

③公共工事のどこに適用できるのか
・鋼橋上部工事

④詳細
・仮組立検査の項目は、国土交通省および高速道路各社の基準に対応している。
・鋼橋メーカが保有している仮組ヤードの大きさにより鋼桁全長を一度に仮組立をできない場合は分割して仮組立を行う場合がある。この分割仮組の場合にもその範囲を指定するだけで仮組立検査表の出力が可能である。
・縦断勾配をそのままで仮組⽴する場合と、縦断勾配を落として仮組⽴を⾏う場合の両⽅に対応している。
・継手が現場溶接の場合、継手隙間調整計算機能がある。
・計測ポイントのオフセット計算機能がある。
・仮組立検査記録をもとに出来形管理図の出力が可能である。
・仮組立検査の他に、(箱桁の場合)組立精度を確認するための箱組立寸法図や受台配置図の出力が可能である。
・ABIデータは鋼橋3次元座標のデータベースであり、MIPSONおよびMASTERSONからABIファイルを出力することが可能である。

語句説明
・MIPSONは、JIPテクノサイエンス㈱が開発保守を行っている、鋼橋の鈑桁・箱桁専用の製作情報処理システムのことである。
・MASTERSONは、JIPテクノサイエンス㈱が開発保守を行っている、薄肉鋼構造物専用の製作情報処理システムのことである。

この技術の登録情報について

副題 鋼橋3次元座標データを用いて、仮組立ての管理に必要な帳票や検査資料を自動作成するシステム
登録機関(過去に登録された機関も含みます) NETIS
NETIS登録番号 KT-110055-VE
登録区分 システム
工種分類 橋梁上部工(鋼橋製作工),CALS関連技術(その他)
ICT技術の該当
開発年 2009年
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技術の特徴

①どこに新規性があるのか?(従来技術と比較して何を改善したのか?)
・2種類のデータ(座標、部材厚)を、ひとつの3次元座標フォーマット(ABIファイル)に変更した。

②期待される効果は?(新技術活用のメリットは?)
・ひとつの3次元座標フォーマット(ABIファイル)に変えたことにより、
受台配置図および仮組立検査表を自動出力できるようになり、
省力化および工程の短縮が可能となる。

・ひとつの3次元座標フォーマット(ABIファイル)に変えたことにより、
A-sysシステム導入費が必要となるが、工程が短縮した分、経済性が向上する。

・ひとつの3次元座標フォーマット(ABIファイル)に変えたことにより、
簡単な画面操作のみで受台配置図および仮組立検査表を作成できるので、
施工性が向上する。









技術の適用条件・適用範囲

①自然条件
・特になし

②現場条件
本システムの動作環境は以下のとおりである。
・OS: Windows7/10
・CPU: インテル Core i5以上推奨
・HDD: 10GB以上の空き容量推奨
・メモリ: 4GBを推奨
・表計算ソフト: EXCEL2010〜2016(32bit版)が必要

③技術提供可能地域
・技術提供地域については制限無し

④関係法令等
・特になし




①適用可能な範囲

・鋼橋上部工(鈑桁、箱桁、鋼床版箱桁)

②特に効果の高い適用範囲
・製作情報システムがもっとも得意とする形式が鈑桁、箱桁、
鋼床版箱桁のため、3次元座標データを利用しやすい


③適用できない範囲
・桁橋以外(アーチ橋、トラス橋など)は適用外とする

④適用にあたり、関係する基準およびその引用元
・道路橋示方書・同解説 Ⅱ鋼橋編(平成14年3月)
17章 施工17.3.3組立精度(P432~P436)(発行元・社団法人日本道路協会)









施工方法について

①鋼橋3次元座標データ(ABIファイル)を出力する、あるいは作成する
②A-sysにABIファイルを読み込む
③(分割仮組の場合)仮組範囲の設定、基本条件の設定を行う
④受台配置の条件設定を行い、受台配置図を出力する
⑤仮組立の条件設定を行い、仮組立検査寸法表を出力する
⑥仮組立ての検査結果(計測値)を入力し、出来形管理図を出力する



その他の情報

①設計時
・システム導入時に操作講習会を受講する必要がある

②施工時
・3次元座標データ(ABIデータ)が設計図面どおり作成されているか
確認しておく必要がある

原⼨システム(MIPSON、MASTERSON)で設計図⾯どおりに
処理が⾏われた3次元座標データ(ABIデータ)を利⽤することが望ましい。

③維持管理等
・バージョンアップ版などの最新版を利用するために、
システムの年間保守サポートに入る必要がある

この技術を提供する会社の連絡先情報

会社名 JIPテクノサイエンス㈱
部署 建設ソリューション事業部
担当者 猪岡久喜
郵便番号 532-0011
住所 大阪府大阪市淀川区西中島2-12-11
電話番号 06-6307-5401
FAX番号 06-6305-1756
サイトURL https://www.jip-ts.co.jp

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