FST工法2019年1月21日時点

FST工法

技術の概要

①何について何をする技術なのか?
FSドリルT-2(湿式二軸低騒音ドリル)、FSノズル(多層空隙注入ノズル)、ラージネックピン(キャップ併用首太ピン)を使用した、アンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法
②従来はどのような技術で対応していたのか?
振動ドリル、従来ノズル、全ネジ切りボルトを使用した、アンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法
③公共工事のどこに適用できるのか?
既存RC造内外壁面のモルタル、タイル等の浮き補修、剥落防止工事等及び石版等の落下防止工事等
④その他
従来技術の問題点
穿孔=振動、騒音、粉塵の発生、粉塵による剥離部への詰まりの発生、粉塵詰まりによる注入不良の発生、仕上面の破壊
樹脂注入=躯体部に注入できない(孔内奥部空気溜りによる注入不良)、多層注入(多層浮きへの注入)ができない、共浮きの発生、目地注入はタイル陶片浮きに効果がない
ピンニング=ピンは4Фの全ネジ切りボルトで仕上処理等が必要、ピンの抜け落ち防止策がない

この技術の登録情報について

副題 内外壁モルタル、タイル、石版等の浮き補修、落下防止工事を低騒音、低振動、無粉塵で穿孔が行えるとともに孔内と如何なる多層空隙にも樹脂注入が行える工法
登録機関(過去に登録された機関も含みます) NETIS
NETIS登録番号 KT-150123-VR
登録区分 工法
工種分類 建築(タイル工事),建築(石工事),建築(改修工事)
ICT技術の該当
開発年 2008年

技術の特徴

穿孔=FSドリルT-2の特徴は、低騒音(従来比約23.5dB(A)軽減)、低振動、無粉塵
(アルコール成分30%の冷却水による孔内洗浄、粉塵の液体化、吸引)で穿孔作業ができるなど、
高回転・高トルク・高精度・高作業性、穿孔刃のノンコア化等高機能性能等により、
仕上面を破壊することなく穿孔できる(直接タイルに穿孔できる)


樹脂注入=FSノズルの特徴は、共浮きを発生させず手動でノズルを稼動させて
躯体部(従来工法の孔内奥部空気溜りによる注入不良を解決)から順次多層注入ができる


ピンニング=ラージネックピンの特徴はキャップ一体型の首の太いステンレス製全ネジピン、
おさまりがよく抜落ち防止策有り―などで、直接タイルにピンニング、キャップに塗色、
高意匠性の仕上ができ、歴史的建物の外壁改修に適した技術である。
なお、タイル張替えに比べて同焼成期間が不要となり、新しいタイルで表現できない
経年化した風合いの仕上面も再現できる


①どこに新規性があるのか?(従来技術と比較して何を改善したのか?)

・振動ドリルの使用からFSドリルT-2の使用に変えた
・従来ノズルの使用からFSノズルの使用に変えた
・全ネジ切りボルトの使用からラージネックピンの使用に変えた

②期待される効果は?(新技術活用のメリットは?)
・FSドリルT-2、FSノズル、ラージネックピンの使用に変えたことにより、樹脂、ピン、
孔内及び浮き層が一体化している為、寒冷地でも冬季に凍害によるピンの浮き出し等を発生させない為、耐久性の向上(品質の向上)が図れ、さらに震度7を記録した東日本大震災でも剥落が無かった事例が
多数存在する為、品質の向上が図れる

・FSドリルT-2の使用に変えたことにより、仕上面を破壊することなく直接タイルに穿孔でき、
粉塵の液体化・吸引機能により0.1mmの浮き層にも樹脂注入が可能になり施工性の向上が図れ、
また低騒音、低振動、無粉塵で施工できる為、周辺環境及び作業環境への影響低減が図れる

・FSノズルの使用に変えたことにより、共浮きを発生させず躯体部から順次多層注入が行え、
また樹脂を溢れさせず、仕上面に汚れ、浮き等が無いことなどからも、品質の向上が図れる


③その他( 施工工程、PL保険、FSコラム工法)
・本技術は共浮きを発生させず多層注入ができ、仕上面処理等が不要であることなどから
工期が2日で完了する為、本工事の仮設費、管理費等の削減が期待できる

・従来技術は加入していないが、生産物賠償責任保険(10年間、対人・対物5億円)に加入したことにより、物件引渡し後10年間の事故対応に備えることで、建物所有者・居住者らに対して信頼性の向上が図れる
・本技術による石張壁の改修工法(FSコラム工法)は、石板と躯体の空間部にエポキシ樹脂柱を
形成することで、固定強度を確保でき、石板を張替えることなく石張壁を生かした仕上げができる


※「ノズル性能比較 樹脂注入状況」を示す
*FSノズルは全ての層に樹脂注入が可能である
*従来ノズル(一般ノズル)は内部空気の反発で樹脂が溢れたり、躯体に注入できず、注入不良となる
*参考の為、「底部注入ノズル」も表示(従来ノズルに比べれば性能が向上し、躯体に樹脂注入が出来る。但し2層浮きから注入不良が発生し、上層に注入不可となる)



技術の適用条件・適用範囲

①自然条件
気温5℃以上で施工する。降雨、降雪および結露環境下は作業を中止する

②現場条件
掃除機を使用するため、作業空間は幅約60cm以上が望ましい

③技術提供可能地域
技術提供可能地域については制限はない

④関係法令等
特にありません


①適用可能な範囲

既存RC造内外壁面のモルタル、タイル等の浮き補修、剥落防止工事等及び石版等の落下防止工事等

②特に効果の高い適用範囲
・文化財等歴史的建築物の改修工事
・低騒音、低振動、無粉塵が要求される病院施設、建築物等の改修工事
・既存RC造外壁改修工事で、確実な施工を必要とする工事

③適用できない範囲
・既存RC造内外壁面のモルタル、タイル等の浮き補修、
剥落防止工事等及び石版等の落下防止工事等以外の工事


④適用にあたり、関係する基準およびその引用元
国土交通省大臣官房官庁営繕部監修
「建築改修工事監理指針平成25年度版(上巻)」4章外壁改修工事」408~412頁及び448~452頁

施工方法について

―事前調査および施工条件の決定―
【事前調査】打音による浮き面積の調査、タイル厚・モルタル厚及び、浮き部の調査(FSドリルT-2による穿孔後、空隙ゲージ及び内視鏡等による空隙部の確認)

【調査報告書の作成】ラージネックピン長さ決定、樹脂の注入量および樹脂の適正粘度の決定

【ラージネックピンの色あわせ】

【施工本数、施工位置の決定】

―施工―
①【穿孔】FSドリルT-2による穿孔 タイルの場合は同センターに穿孔する

②【面取り】電動ドリルによる面取り

③【樹脂注入】FSノズルによる樹脂注入、浮きが何層あっても最深層部より順位注入する

④【ピンニング】ラージネックによるピンニング、あふれ出た樹脂は作業小手にてキャップ部の外側から中心に向かってすくい取る
完了。
*FST工法と従来技術(振動ドリルによる工法)の作業工程比較」を示す。
FST工法は作業工程を4工程に短縮した
☆FST工法の作業工程 =①穿孔②面取り③樹脂注入④ピンニング―4工程
*FST工法は、ピンニングで作業が終了し、作業日数は2日で完了する

☆従来技術の作業工程=①振動ドリルによる穿孔②孔の洗浄③樹脂注入④ピンニング⑤静置(15~25時間)⑥パテによる凹凸処理⑦メジ仕上げ―7工程
*⑥パテによる凹凸処理、⑦メジ仕上げの工程が無ければ、意匠性に問題が残る
*作業日数は4日以上を要する(多層浮きの場合は樹脂注入が1日で完了しない事例が多い)



その他の情報

①設計時
・必ず事前に内視鏡による調査を実施して、外壁面から各浮き層までの距離、
コンクリート躯体までの距離および壁面内部の各々浮き層の確認を行い、
同調査の報告書を元に、的確にピンの選定および樹脂量等を選定する

・コンクリート躯体へのピンの埋め込みは、国土交通省大臣官房官庁営繕部監修
「建築改修工事監理指針平成25年度版(上巻)」4章外壁改修工事」409~410頁を準拠する

・タイル陶片浮き部分の施工はタイル1枚に対して1穴の割合で施工する。
一方、モルタル浮き補修工事については、9本/㎡とする

・注入孔の穿孔の深さは、ピンの長さ+10mm程度とする

②施工時
・FSドリルを使用する時は20A以上の電源を確保する
・注入作業を行う前に、孔内部の乾燥状態を確認する
・注入箇所1箇所当りのエポキシ樹脂注入量は浮きの状況に応じて判断する
・注入に際しては、急激な圧力を加えないよう注意する
・樹脂注入については、浮きが何層あっても最深層部より順次注入する
・溢れ出た樹脂は、作業小手にてキャップ部の外側から中心に向かってすくい取る
・酸洗浄を行った場合には完全中和を行う(ステンレスであっても、酸によって錆が発生)

③維持管理等
・特に維持管理等の留意事項はありません

④その他
・本工法はFST工法の講習を受講して試験に合格したFST工業会会員会社の資格取得者のみが施工できる。同制度を厳格に運営する事により(検査等の結果、資格剥奪も有る)、施工精度維持向上を推進している

この技術を提供する会社の連絡先情報

会社名 FSテクニカル㈱
担当者 平野一雄
郵便番号 125-0054
住所 東京都葛飾区高砂1-22-15
電話番号 03-5671-3134
FAX番号 03-5671-3090
サイトURL http://www.fs-tec.co.jp

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