SSI工法2019年11月18日時点

SSI工法

技術の概要

①何について何をする技術なのか?
・コンクリート中における鉄筋の腐食環境を防錆環境へと品質改善を行うことが可能な技術である。
・「塩分吸着剤」により、鉄筋の残存錆やコンクリート中に存在する有害な塩化物イオンを吸着固定し、かつ亜硝酸イオンを放出することで安定かつ長期的にわたりコンクリート中に高い防錆環境を創出するコンクリート品質改善型断面修復技術である。

②従来はどのような技術で対応していたのか?
a)従来は鉄筋の残存錆やコンクリート中に含まれる塩化物イオンに対して、亜硝酸リチウム等の導入により防錆処理を行っていたが、塩化物イオンは存在したままであり、それが補修箇所の再劣化を引き起こす要因の一つとなっていた。
b)亜硝酸リチウム等による防錆効果は、コンクリート中に含まれる塩化物イオン量が2kg/m3を超えると低下し、補修後、早期に再劣化することがあるなど耐久性に問題がある。
c)断面修復後は表面保護材により、外部からの塩化物イオンの浸入を防護していたが、表面保護材の劣化が生じると塩化物イオンの浸入によりコンクリート内部は腐食環境へと移行することが懸念された。

③公共工事のどこに適用できるのか?
塩害・中性化などの影響を受けるすべてのコンクリート構造物の補修および補強工事

④その他
a)「塩分吸着剤」は、図-1に示すように、正に帯電させた層状の構造を有するカルシウム・アルミニウム複合水酸化物で、層間に鉄筋腐食抑制効果のある亜硝酸イオン(NO2-)を保持させたものである。塩化物イオン(Cl-)を吸着して、亜硝酸イオンを放出するイオン交換機能を有している。
b)防錆モルタルRJ2・RJ3は、2017年3月末で廃番とする。以後、防錆材はSJ1で設計・施工する。
c)予防モルタルRJ5は廃番とし、RP310で代用する。
d)防錆ペーストRJ1は亜硝酸イオン放出機能を活用し、一般環境での防錆材として活用する。
e)耐久モルタルRP100は「塩分吸着剤」を配合していない断面修復材であり、内的塩害の場合に使用する。
「塩分吸着剤」の性能表(塩化物イオン吸着量と亜硝酸イオン放出量)

この技術の登録情報について

副題 「塩分吸着剤」による高防錆型断面補修工法
登録機関(過去に登録された機関も含みます) NETIS
NETIS登録番号 KK-100009-VE
登録区分 工法
工種分類 道路維持修繕工(橋梁補修補強工ー断面修復工),道路維持修繕工(橋梁補修補強工ー防食対策工),道路維持修繕工(橋梁補修補強工ー橋梁地覆補修工),トンネル工(その他),河川海岸(その他)
ICT技術の該当
開発年 1996年

技術の特徴

①どこに新規性があるのか?(従来技術と比較して何を改善したのか?)

a)亜硝酸リチウム、亜硝酸カルシウム等の防錆材に代わり、塩化物イオンを吸着無害化し亜硝酸イオンを放出するイオン交換機能を有した「塩分吸着剤」により防錆環境を創出する機能を持たせた。

b)従来技術では、コンクリート中に含まれる塩化物イオン量が2kg/m3までが使用限界であったが、本技術においては塩化物イオン量が10kg/m3を超えても使用可能とした。

c)従来技術では、ポリマーセメントモルタル等で充填を行っていたが、「塩分吸着剤」が配合された遮塩モルタルを充填に使用することとした。

d)本技術は、コンクリートのある程度の深部まで塩化物イオンを吸着することが可能なため、ハツリ深度を軽減することができる。


②期待される効果は?(新技術活用のメリットは?)

a)イオン交換機能を有した「塩分吸着剤」により、鉄筋の残存錆やコンクリート中に含まれる塩化物イオンを吸着無害化し亜硝酸イオンを放出するため高い防錆効果が得られる。

b)コンクリート中に含まれる塩化物イオン量が2kg/m3を超える場合においても、本技術による防錆効果は高く、過去のデータなどから、塩化物イオン量が10kg/m3を超えても経年とともに腐食環境から防錆環境へ移行させることが可能である。

c)外部からの塩化物イオンの浸入については遮塩モルタルにより表層でトラップするので、表面保護材とあわせ二重の防御機能を有する。



技術の適用条件・適用範囲

①自然条件
a)施工時の気温は5℃~35℃の範囲でおこなう。
b)4℃以下の場合は温水(10℃~30℃程度)練り混ぜ水に使用し、練り上がり温度を5℃~20℃に調整する。
c)0℃以下の場合は施工中止
d)酷暑時の施工における練上がり温度は、35℃以下(吹き付け施工・グラウト施工の場合は30℃以下)となるように、練り混ぜ水に冷水を用いるなどして調整する。

②現場条件
・大型の施工機械を必要とせず、簡易な仮設で施工可能である。
・昼夜問わずに施工可能である。

③技術提供可能地域
日本全国に提供可能

④関係法令等
廃棄物の処理及び清掃に関する法律



①適用可能な範囲

・コンクリート構造物の下面・側面・上面
・材料の組合せにより補修界面の塩化物イオン量が1.2~10kg/m3程度までの範囲で使用可能。
・10kg/m3以上の場合は別途検討により対応可能である。

②特に効果の高い適用範囲
・塩分吸着機能を有する為、海岸地域など飛来塩分の影響を受けるコンクリート構造物の劣化予防、補修、補強。
・塩分吸着機能を有する為、冬期に凍結防止剤の散布を行う道路における橋台、橋脚、床版、高欄、その他付属コンクリート構造物の劣化予防、補修、補強。
・塩分吸着機能を有する為、塩化物イオンが深く浸透したコンクリート構造物の補修、補強、体質改善。

③適用できない範囲
水中施工部

④適用にあたり、関係する基準およびその引用元
・コンクリート標準示方書,土木学会
・吹付けコンクリート指針(案)【補修・補強編】,土木学会

施工方法について

①コンクリートのはつり施工
②鉄筋ケレン・洗浄施工(鉄筋の断面が著しく減少している場合には鉄筋の取替えを行う)
③防錆ペースト施工(コンクリート面および鉄筋表面に塗布する)
④遮塩モルタル施工(断面修復を行う)
⑤表面仕上げ施工




その他の情報

①設計時
・対象構造物の変状・劣化調査。
・構造物の配筋状況および塩化物イオン量等の調査が必要。
・塩分の浸入をできるだけ防ぐことを目的として表面保護材(表面仕上げ材)を施すことを標準とする。
・表面仕上げ材は市販の材料の中から耐候性、水蒸気透過性および遮塩性を有するものを選択する。
・Sa断面(鉄筋半面まではつり)適用時は、鉄筋の腐食状況が表面錆(面錆・点錆)以下であることを条件とし、腐食が進んでいる場合はSd断面(鉄筋背面まではつり)を適用する。

②施工時
特になし

③維持管理等
表面仕上げ材は断面修復部への劣化因子の浸入を抑制する効果はあるが、機能を持続するためには、塗材としての維持管理は必要である。

④その他
小規模の施工の場合、材料ロスにより経済性が低下する場合がある。

この技術を提供する会社の連絡先情報

会社名 FCR㈱
担当者 渋谷弘
郵便番号 145-0071
住所 東京都大田区田園調布3-41-2
電話番号 03-5483-0010
FAX番号 03-5483-0888
サイトURL https://www.fcr-corporation.co.jp

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