技術の特徴
①どこに新規性があるのか?(従来技術と比較して何を改善したのか?)従来の高級アルコール系剥離剤は消防法上可燃性固体であったが、
本技術は水系剥離剤のため、消防法に非該当であり、安全性が高まった。②期待される効果は?(新技術活用のメリットは?)・水系剥離剤のため、不燃性であり、消防法に非該当である。
そのため、保管・取扱いに関する管理が容易である。・消防法に非該当のため、現場の電球や排気設備などに防爆機能が必要ない。③その他・本技術の剥離剤は労働安全衛生法の有機溶剤中毒予防規則に
該当する溶剤を使用していない。・剥離剤は塗膜や素地の種類に関わらず、化学的な反応を起こすことがなく、
有害物質発生の恐れはない。

技術の適用条件・適用範囲
①自然条件
・適用可能温度 : 5℃~35℃
・適用可能湿度 : 85%未満
・使用不可自然条件 : 降雨、降雪、結露、霜
②現場条件
一般的な塗り替え塗装の為の足場があれば、施工可能。
③技術提供可能地域
制限なし。
④関係法令等
廃棄物処理法の産業廃棄物に該当。
①適用可能な範囲
・橋梁、歩道橋、水門、鉄塔などの鋼構造物の塗膜
(フタル酸樹脂塗料、塩化ゴム系塗料、ウレタン樹脂塗料、
エポキシ樹脂塗料、錆止め塗料の塗膜等)
②特に効果の高い適用範囲
鉛・PCB等有害物質含有フタル酸樹脂塗料塗膜、
鉛・PCB等有害物質含有塩化ゴム系塗料塗膜
③適用できない範囲
無機系塗料塗膜、水系塗料塗膜、ガラスフレーク系塗料塗膜
④適用にあたり、関係する基準およびその引用元
公益社団法人 日本道路協会「鋼道路橋防食便覧」
施工方法について
①事前試験・塗膜状態の確認
剥離する塗膜の膜厚や塗替え回数、塗膜の種類・構成などを確認する。
対象となる構造物の一部でリペアソルブSを使用し、剥離試験を行う。
②表面の汚れ洗浄
塗布面に付着している泥・苔・鳥の糞等をウエス拭きまたは水洗で除去する。
汚れた状態は、剥離剤の浸透を妨げ、 剥離不良につながるため確実に除去する。
③剥離剤塗布
旧塗膜の上からスプレーガン、刷毛、ローラー等を使用し、剥離剤を塗布する。
④一定時間放置
一定時間(18~24hr)放置する。剥離剤が徐々に塗膜に浸透していく。
化学反応により塗膜が軟化湿潤した状態になる。状況に応じて養生が必要である。
⑤剥離作業・回収・処分
スクレーパー等で剥ぎ取ると湿潤したシート状に回収できる。
回収した塗膜は産業廃棄物として処分する。
⑥状態確認・再塗布
一回の塗布で剥離しきれなかった場合は、再度剥離剤塗布から剥離までの作業を行う。
⑦洗浄・素地調整
水や溶剤を染み込ませたウエス等で剥離剤の残留物等を拭き取る。
また、必要に応じて素地調整する。
その他の情報
①設計時
塗膜の種類、塗膜厚、塗膜の劣化度合いなど施工箇所の条件を確認すること。
②施工時
・剥離剤の塗布量や軟化時間、剥離回数を確かめるため、
使用の際は対象の鋼構造物で剥離試験を行う必要がある。
・外気温や湿度などの気候条件が適用条件の範囲内であること。
・事前に施工箇所の汚れや水分を取り除いてから行うこと。
・目視で塗膜が剥離しており、素地の露出を確認すること。
・塗膜が残っている場合は再塗布を行う。
・溶接部など形状が複雑な部分や、ボルトやリベット部分は
平滑な面より塗膜が厚いため、複数回の塗布が必要となることがある。
③維持管理等
剥離剤は直射日光、高温多湿を避けて、保管すること。
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