SDF工法2023年4月11日時点 アーカイブ

SDF工法

技術の概要

「ステンレス・フレキ管による中小口径管路更新工法(SDF工法)」は、従来の既設管内挿入工法では施工ができない90°の曲がり管を含む中小口径の既設管内にステンレス・フレキ管を挿入する工法です。この工法は、軌道下や河川下の伏越し配管、交通量が多い道路の横断や他企業の埋設物が輻輳している場所など、開削が困難な場所に布設されている既設管の更新に有効です。高度経済成長期に布設された多くの水道管路は、大規模な更新時期を迎えています。開削工事や推進工法にて管路の更新が可能な場所は問題ありませんが開削工事等の施工困難箇所では、水道管路の更新が出来ないのが現状です。この工法は既設管路の曲がり角度を選ばず挿入可能なため、立坑等の築造が他工法に比べて少数で済み、立坑の規模も小さく出来るため、路面の復旧面積、建設発生土、産業廃棄物の発生が少なく済みます。また、ステンレス製なので長期耐食性、耐久性に優れている工法です。ステンレス・フレキ管はベローズ形状なので柔軟な構造のため地盤変動に追従できる耐震性に優れた水道管路です。

この技術の登録情報について

副題 ステンレス・フレキ管による中小口径管路更新工法
登録機関(過去に登録された機関も含みます) 日本水道鋼管協会
登録区分 工法
工種分類 上下水道工(上水道更新工事)
ICT技術の該当
実績 日本全国にて379箇所の実績。
総布設延長 15,380m。
開発年 2007年
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技術の特徴

従来既設管の更新・更正工法は
1) 開削工事による布設替え。
2) 既設管を利用した樹脂や塗料及び繊維系の内面更正工法。
3) 鋼管や鋳鉄を使った既設管内パイプインパイプ工法。
が主体であった。しかしSDF工法は上記の工法では不可能であった中小口径の伏越部や、管路が曲折している箇所にステンレス・フレキ管を挿入し非開削で更新する画期的な工法として開発した。これによって、耐震性が確保され、耐食性や施工性も大幅に改善され、工期も短縮され近隣住民に対する作業環境も改善した。

技術の適用条件・適用範囲

静水圧1.0MPa以下の上水道にて適用。

施工方法について

(1) 立坑築造 既設管にステンレス・フレキ管を挿入するための発進立坑及びウインチ車などで引込みを行うための到達立坑を築造します。
(2) 既設管切断 立坑内の既設管を切断し、ステンレス・フレキ管の挿入、引込み部を確保します。
(3) 通線 発進立坑から通線用ワイヤーを人力等で送り込みます。
(4) 引込み設備設置 立坑内にステンレス・フレキ管を既設管内に引込むための設備を設置します。引込み設備は、引込み張力に十分耐えられる強度を有した部材で構成し、滑車は堅固に固定します。
(5) 既設管内清掃 ウインチ車などを用いて、スクレーパー等で管内に付着したさびこぶを削り落とし、スイーパー等で管内に残ったさびを排出します。
(6) 管内カメラ調査 カメラにて、・管内の清掃状況、・既設曲管の位置や形状、・既設管のへん平の有無などを確認します。カメラによる確認結果によっては、計画の見直しを行います。
(7) 模擬管通過試験 模擬管を用いて通過試験を実施します。模擬管は、新設ステンレス・フレキ管と同口径で長さが3m程度のものを使用し、引込み張力を記録可能なウインチ車などを用いて、曲管の位置・形状などを確認します。通過試験の結果によっては、計画の見直しを行います。
(8) 既設管延長測定 既設管の延長測定を行います。(6)~(8)の結果に基づき、ステンレス・フレキ管の口径及び延長を決定します。
(9) 引込み 発進立坑にステンレス・フレキ管のドラムを搭載したユニック車を配置し、到達立坑側にウインチ車を配置し、ステンレス・フレキ管を既設管内に引込みます。引込み施工時には、ウインチ車の操作盤により、張力管理、スピード管理、延長管理を実施します。
(10) 溶接及び検査 溶接としては、①ステンレス・フレキ管の両端部のフランジ溶接、②ステンレス・フレキ管を継ぎ足す場合の溶接、があり、どちらも突合せ溶接とします。また、ティグ溶接士によるティグ溶接とし、初層から仕上げ層まで連続して行います。
溶接完了後には、溶接部について、外観検査及び放射線透過試験等を行い、きずの有無を確認します。
(11) グラウト充填工 ステンレス・フレキ管と既設管との空隙には、異物の混入防止及びステンレス・フレキ管の防食を目的に、エアミルクなどのグラウト材を注入します。
(12) 立坑復旧 発進立坑及び到達立坑を撤去、復旧します。

この技術を提供する会社の連絡先情報

会社名 SDF技術協会
部署 事務局
担当者 福島 大輔
郵便番号 231-0012
住所 神奈川県横浜市中区相生町6丁目102番地デックビル内
電話番号 045-212-1986
FAX番号 045-671-0400
サイトURL http://www.sdf.gr.jp/

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